草間弥生「無限の網」

久々に読書。天才って紙一重。日本で生活するのはキツイことだろうな、、凡人だってキツイんだから。でもなんか凄く感動した。勇気たくさんもらいました。こんなに非凡な才能と感性と病をお持ちなのにほんとにエネルギッシュでタフで不屈の精神。怖いものを敢えて描くことで克服しようとする。精神の病み方も半端じゃない。強迫観念と離人症と、フィジカルな病、それに老い。

実は彼女を都内某所でちょっと前にお見かけしたのです。青い髪のご婦人が颯爽と歩くお姿は凛々しくてかっこよかった。眼光鋭かったです。真実を射抜く目ってやつです。この世の真実などという次元ではないかも。人の一生なんてちっぽけなもの。自分が死んだ後も作品は後世に受け継がれる。芸術を受け渡すという使命感で生きてるから、病やオブセッションまでもプラスに巻き込んで、そんなのものともしない。限られた人の一生という時間の中を精一杯駆け抜けようとしている。最後の方の件はかなり泣けた。

強さをもらったけど、凡人はどう生きたらいいのか・・・まだ考えてる。
できることをするしかないのだけど。なにができる?無限の網――草間彌生自伝