くるり「アンテナ」

発売からちょうど一ヶ月。じっくり聞き込んだところでレビューなど僭越ながらさせていただく。あくまで自分用。

MYレビュールール:

  1. 曲が演奏されている間に書く。
  2. 好き嫌いも書くが、「嫌い好き」も書く。(嫌いだけどココんとこは好き)
  3. その理由も書く。(可能な限り論理的に)
  4. 「なんとなく」の場合は、比喩で表現する。

以上。

1.グッドモーニング
最初ラジオで聴いたときは面食らった。王道フォーク?良い曲だと思います。でも絵が浮かぶだけに辛くなる。早朝の新宿ってこんな感じ。これって過去を振り返った歌?細部までリアルなんだけど、ちょっと夢ん中って感じでもあって。好きだけど嫌い。辛い。ストリングスが辛くていい。「白い息は道しるべにもなりゃしない」という箇所が好き。当たり前なんだけど、感覚的にわかる。この二人、別れる。

2.Morning Paper
こーゆー曲を待っていたんですよ!!重厚で、おなかにずっしずしくる感じが気持ちいい。楽器・ヴォーカルが一体となって有機的に進んでく。好き。それぞれの担当の聴かせどころと、一丸となって迫ってくるところとあって飽きない。

3.Race
民謡。柳の下から幽霊でてきそう。自然と首を横にふりふりしてしまう。「少年は朝まで枕ぬらす」最初15歳くらいをイメージしてたけど、5〜10才児と思い直す。「小さな家族」は誰なのか?
・・・
座敷童子だ!!

4.ロックンロール
全身マッサージならぬ、前身ロックンロール。体ごと動く。
炭酸飲料イッキ飲みしたくなる。もちろんジンジャーエールっす。ジンジャーエールをがーって振って、プしゅってプルトップ引いて、ジュワーッと噴出させたようなサウンドが爽快。お菓子(歌詞)は煎餅。←特に意味はない。おおーおおおー、はぁー。

5.Hometown
ぐわんぐわんしてくる。五島さんが勝ったり、岸田君が勝ったり、拮抗したり。なぜこのサウンドがHometownなのか未だ分かりません。京都人ではないので。グルーヴ負けです。

6.花火
イントロに、燃えるようなチリチリしたノイズ?が入れられている。打ち上げ花火が夜空に広がっていく絵がはっきり見える。大人の花火鑑賞。岸田君の歌好き。みんな好き。全員最高の仕事してる。ラストスパート40秒くらいで踊りまくる。あっけなく終わるのはまさに花火の如し。

7.黒い扉
黒い。8:33、じっくり聴ける。バンドの醍醐味を感じる。4人で演奏する意義みたいなもので結託している。これ以外はありえないというくらいの音を出してると思う。もっと聴いてたいと思うくらいすごい好き。

8.花の水鉄砲
美しいの一言に尽きる。「がらんどう」の歌い方が好き。岸田君の鼻濁音が好き。特にま行。「はっ」と気合入れるとこもいい。京都の美しい街並みが浮かぶ。

9.バンドワゴン
フォーク再び。なぜか「カレーの歌」を思い出した。なんか悲しくなる。やっぱフォークだからかな。「くい散らかした地図も笑うーー」の裏声が悲しくさせる。好きだけど、いい曲だけど、辛いよ。「急げ、急げー」って歌わないで欲しい。急がないで、頼むから。

10.How To Go〈Timeless〉
シングル・ヴァージョンと歌い方が違うんだけど、両方いい。こっちはリラックスしてる感じ。それで、せつなさ増してる。これからのくるりの可能性を暗示する曲。4人の覚悟が感じられる。QuruliってイニシャルのQ(quartet,quad etc.)からも4ピースが本来の姿で、今までこの編成でなかったのが不思議なくらい。

一番好きなのは、6.花火。以上。